2017.07.10
ハングクリーンの筋トレ効果と正しいフォームに欠かせない5つの注意点
2017.02.15
バックスクワットは、スクワットの定番といえる筋トレ種目で、ウエイトトレーニングの中でもベンチプレス、デッドリフトと並ぶBIG3と呼ばれている基本種目の一つです。
今回は、【バックスクワット】の正しい方法と注意点を紹介していきます。
これからトレーニングを行う選手だけでなく、トレーニングの効果が出ないといった選手も、この機会にフォームを復習してみてください。
バックスクワットは、立った状態でバーベルを両肩に乗せ、下降上昇(しゃがんで立ち上がる)を行う下半身を中心とした全身強化のトレーニング種目です。
主に臀部筋(お尻周りの筋肉)とハムストリング(太もも裏の筋肉)です。他にも大腿前面、体幹の強化にも有効です。
臀部筋とハムストリングは、瞬発力(走る際に地面を蹴る)、跳躍力(ジャンプする)、下半身の安定性を高めるために重要な筋肉で、「大きな力」を発揮する事ができます。
それを強化するトレーニングこそがバックスクワットなのです。
動作はシンプルですが注意しなければならないポイントがいくつもあります。
注意点と合わせて説明していきます。
正しいフォームを知り、効果的なトレーニングを行いましょう。
足の幅は、肩の先端からまっすぐ下に下ろした位置に足裏の真ん中が来るように合わせましょう。
つま先は、膝を曲げた際に膝と同じ方向に向くよう、やや外側に向けて行います。
【POINT】膝とつま先の方向を間違えると怪我のリスクが高まるので注意!
僧帽筋(首の付け根)の上にバーを担ぎます。
バーは、親指を下からその他の4指は上から(クローズドグリップといいます)握ります。
肘は、後ろに突き出すように上げます。
下の画像のように肘が下を向いている。
肩甲骨内転(左右の肩甲骨を寄せる)を意識して、胸を張った姿勢をキープしたまま、スクワットを開始します。
肩甲骨が外転(左右の肩甲骨が離れる)し、猫背姿勢になる。
重量が重すぎる場合、重さにカラダが耐えきれず前かがみになりやすいので、フォームが維持できる重量に設定することも大切です。
常に顔は正面を向き、目線は正面かやや上方を向きましょう。
顔・目線が下を向いている。
上半身が過度に前傾したり、フォームチェックをしようとして、目線が下がったりするケースがみられます。
フォームチェックは鏡を見て行いましょう!
腹圧(お腹にしっかり力を入れる)を高め、骨盤前傾を意識しながらお尻を後方に引くように下げていきます。
骨盤が後傾してしまう。特にボトムポジション(深くしゃがみこんだとき)に多く見られます。
臀筋やハムストリングスの柔軟性が足りないと骨盤が後傾しやすいので柔軟性を高めることも大切な要素です。
どうしても柔軟性が足りず、骨盤が後傾してしまう場合は、前傾を維持出来る範囲で動作し、柔軟性を高め、少しずつ動作出来る範囲を広げていきましょう。
大腿部と床が平行になる位置まで下げていきます。
しゃがみ込みが浅い。重量があっていないケースに多く見られます。
下降(しゃがみ込み動作)時、膝はつま先と同じ方向に向けましょう。
膝とつま先が別の方を向いてしまう。
故障の原因となりますので鏡でフォームチェックしながら実施してみてください。
下降時はお尻を後方に引き、つま先より膝が前に出すぎないように注意しましょう。
お尻を後方に引けていないため、バランスを保つためにつま先より膝が前に出てしまう。
下降時は、重力に任せるのではなく、スピードをコントロールしながら下降します。
上昇時は、上記の正しいフォームに従って、足裏全体で地面を押す様に一定の速度で行うのが理想です。
バックスクワットに限らず、ウエイトトレーニングは、目的(バルクアップ(身体作り・筋肥大・筋量増量)、筋パワー・(筋出力の向上)、筋持久力の向上など)によりトレーニングに使用する重量や回数、セット数、インターバル(セット間の休憩時間)が異なります。
詳しくはコチラ(目的ごとに違う!ウエイトトレーニングの重量や回数の設定方法まとめ)
ウエイトトレーニングで筋肉が強化されるメカニズムは、まず筋肉に負担をかけて、筋繊維の微細な断裂を作り、それを修復する過程で筋肉は元より強く修復されます(これを超回復と言います)。
バックスクワットに限らず、全ての種目でウエイトトレーニングは筋肉に大きな負荷を与えるのでいきなり重い重量で始めると筋肉は驚いてしまい、思わぬ怪我につながります。
まずは半分程度の重量で10回程行い、その筋肉に「今からウエイトトレーニングを始めますよ。」と教えてあげてください。
※高重量の場合は、身体と相談しながら徐々に重量を上げ段階的に行うのが理想です。
50m走でタイムを測る際も必ずウォーミングアップのジョギングから始めますよね?ウエイトトレーニングも同じです。
まずは
①ウエイトを持たずに正しいフォームを習得する。
②正しいフォームで軽い重量で行う。
③フォームを崩さずに自分にあった重量で決められた回数、セット数を行う。
→ウエイトアップ!
この3ステップはどの種目にも言えることですが、バックスクワットは特に正しく行わなければ、腰や膝、股関節、肩、背部など全身を通してケガのリスクを伴う種目です。
その上、他の種目よりも高重量を扱いますので正しく行わないと効果が得られないばかりか、疲れだけが残る事も多いです。
しかしその分、大きな効果を得られるとても重要な種目なので、正しいフォームで適切な重量、回数、セット数、インターバルで行えば、選手として大きな武器を手に入れることができます。
房枝魁人(Kaito Fusaeda)
柔道整復師・NSCA認定パーソナルトレーナー。1993年生まれ、東京都出身。専門分野は、サッカー選手のコンディショニングとパフォーマンスの改善及びストレングスプログラムの作成・指導。自身の経験値とテクノロジーを活用したデータ分析で、選手のトータルサポートを行う。
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