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野球選手に重要な肩甲骨の正しい動きを身につける6つのエクササイズ方法

2017.06.30

野球選手に重要な肩甲骨の正しい動きを身につける6つのエクササイズ方法

  • 野球選手向けトレーニング

野球選手にとって重要なのは、肩や肘だけでなく、その土台となっている肩甲骨も大きな役割を担っています。
肩甲骨が正しく動かないと、投球障害のリスクを高めるだけでなく、正しいフォームを身につけることは困難です。

いざ、肩甲骨の動きを改善しようと思ってもどうしたらよいかわからない選手も多いと思います。
今回は、肩甲骨の動作学習に効果的な6つのエクササイズ方法と注意点をご紹介します。

投球時は肩甲骨の動きを知ろう

投球時の肩甲骨の動き

投球時に肩甲骨は「上方回旋、後傾、外旋」といった3軸の動きが生じます。
肩甲骨が正しく動くことは、野球選手、特に投手にとって成功するための必須条件です。

肩甲骨の運動異常は投球障害のリスクを高める

近年、肩甲骨の運動異常・位置異常は、肩関節の運動機能を悪化させる要因として注目されており、野球肩をはじめとした投球障害につながる可能性があります。
投球障害を未然に防ぐためには、肩甲骨の動作学習を行い、正しい肩甲骨の動きを身につけることが重要です。

肩甲骨の運動異常は投球フォーム不良をもたらす

肩甲骨の運動異常がおこると投球フォーム不良の原因となります。

例えば

肘が下がる

正しいフォームでは、ステップした足が地面に接地した時にゼロポジションと呼ばれる肩甲棘軸と上腕骨軸が一直線になっている姿勢が理想的ですが、「肘が下がっている」と言われる選手は、肘の内側と首の付け根を結んだラインに隙間が見られます。
肩甲骨の運動異常がおこると肩甲骨の挙上が強まり、ゼロポジションの姿勢がとれない投球フォームになります。

肘下がりの投球フォーム  

しなり不足・手投げ

肩関節外旋、肩甲骨後傾、胸椎伸展によって構成されているMERと呼ばれる肩最大外旋位は、肩関節の外旋方向への慣性モーメントによって作り出された「しなり」の局面です。
肩甲骨の運動異常がおこると内旋筋のパワーのみに頼るいわゆる手投げの投球フォームになります。
また、代償的に肩関節の外旋が強まり、投球障害のリスクを増大させることになります。

しなりがない投球フォーム

こういったフォームが見られる選手は、技術的な問題だけでなく、肩甲骨の運動異常が要因となっていることも考えられます。

肩甲骨の正しい動きを身につける効果的な6つのエクササイズ方法をご紹介

まずは6つ続けて動画をご覧ください!

ストレッチする際に必要なもの

ストレッチポール、バッド、椅子(台)

肩甲骨の動作学習に必要なもの

1. 横向き腕挙上エクササイズ

頻度:毎日50回2セット以上

①投球側の腕を肩の高さまであげて仰向けで寝ます。

横から見た場合の横向け腕挙上エクササイズのスタート姿勢

上からみると・・・

上から見た場合の横向き腕挙上エクササイズのスタート姿勢

②投球側を下向きにして横向きで寝ます。

【POINT】肩は少し前に出した状態に!

横向き腕挙上エクササイズの実施姿勢その1

上からみると・・・

上から見た横向き腕挙上エクササイズの実施姿勢その1

③肩がすくまないように注意しながら、腕を下げます。

【POINT】腕が地面から離れないように脱力した状態を意識!

横向き腕挙上エクササイズの実施姿勢その2

上からみると・・・

上から見た横向き腕挙上エクササイズの実施姿勢その2

④限界までゆっくり下げていきます。

横向き腕挙上エクササイズの実施姿勢その3

上からみると・・・

上から見た横向き腕挙上エクササイズの実施姿勢その3

⑤下げた腕をゆっくり肩と平行の高さになるまで上げていきます。

横向き腕挙上エクササイズの実施姿勢その5

横向き腕挙上エクササイズの実施姿勢その6

この動作を繰り返します。

注意点

身体が斜め。

2. 肩外転エクササイズ(伸展)

このエクササイズは、鏡の前で動きを確認しながら行ってください。

頻度:毎日50回2セット以上

①気をつけの姿勢で立ちます。

②腕を真横に120度の高さまで開いていきます。

③ゆっくりとスタート位置まで戻していきます。

この動作を繰り返します。

注意点

NG(腕を上げる際に、肩が上がる)

3. 肩外転エクササイズ(肘屈曲)

このエクササイズは、鏡の前で動きを確認しながら行ってください。

頻度:毎日50回2セット以上

①小さく前ならえの姿勢で立ちます。

②脇を真横に120度の高さまで開いていきます。

③ゆっくりとスタート位置まで戻します。

この動作を繰り返します。

注意点

NG(脇を開く際に、肩が上がる)

4. うつ伏せ肩外転外旋エクササイズ

頻度:毎日50回2セット以上

①顔が床に向くようにうつ伏せになり、肘は90度に曲げ耳横に来るように腕を広げます。

②体や胸が動かないように、肘の角度を保ったまま腕だけを垂直にあげます。

【POINT】動きが肘の曲げ伸ばしにならないように!

注意点

実施動作

OK(腕を上げる際に脇が閉じていない)

NG(腕を上げる際に脇を閉じる。脇を閉じると床と脇の間が開きます)

肘の位置・角度

OK(肘の角度が90度。肘は耳のライン。)

NG(肘が伸びすぎている)

NG(肘が曲がりすぎている)

NG(肘の位置が下がっている)

5. バッドでMER

頻度:毎日50回2セット以上

バットの持ち方

①投球側の指でボールを持つようにバットを持ち、肘を90度に曲げ、肘と肩が平行になるように腕を上げます。

正面からみると・・・

②反対の手で体の前から、親指が下を向いた状態でバットを握ります。

【POINT】肘が肩より低くならないよう注意!

③バットから手が離れないよう注意しながら、投球側と反対の手で持ち上げ、限界まで肩関節を外旋させていきます。

【POINT】バットが地面と平行になる位置を目標に!猫背にならず、肘が前に出過ぎないように注意しながら実施しましょう!!

④戻していきます。

この動作を繰り返します。

6. 肩甲骨内転エクササイズ

頻度:毎日50回2セット以上

①膝を90度に曲げて、ストレッチポールに乗り、腕を天井に向けて突き出します。

【POINT】体を反らないよう意識してください!

横からみると・・・

②肘を地面に対して垂直に突き刺すように曲げながら下ろしていき、限界まで下ろします。

【POINT】肘が地面に対して垂直になるように!肘が地面に着くように頑張ろう!

横からみると・・・

③スタート位置に戻るように腕を上げます。

この動作を繰り返します。

注意点

NG(肘を下げた時に肘の位置が肩より下にある)

エクササイズを行う前に注意したいこと

肩甲骨周りの筋肉が固くなっていたり弱くなっていたりすると正しい動作を行おうとしてもうまく動作できません。
まずは、肩甲骨の運動異常・位置異常の要因となっている箇所の機能改善を図る必要があります。

肩甲骨の運動異常・位置異常に関わる要因を改善するためのトレーニングやストレッチは以下のコラムを参考にしてください。

肩甲骨の運動異常・位置異常に関わる肩甲骨周囲筋の筋力低下を防ぐトレーニング方法はこちら
投球時に肩甲骨を安定させる前鋸筋の役割と2つのトレーニング方法
投球時に肩甲骨を安定させる僧帽筋下部繊維の役割とトレーニング方法

肩甲骨の運動異常・位置異常に関わる肩後方タイトネスを改善するストレッチ方法はこちら
野球選手にとって1番重要な3つの肩後方ストレッチ方法と注意点

肩甲骨の運動異常・位置異常に関わる不良姿勢(胸椎後弯)を改善するストレッチ方法はこちら
投球フォームは姿勢次第!?胸郭の柔軟性を高めるストレッチ3選

肩甲骨の運動異常・位置異常に関わる小胸筋の短縮を改善するストレッチ方法はこちら
投手に重要な肩甲骨の動きに関与する小胸筋のストレッチ方法と注意点

まとめ

腕の動かし方によって肩甲骨の動きは異なります。
6つのエクササイズを実施し、身体に正しい動きを教えてあげましょう!

この記事を書いた人
大山翔平

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