2017.06.16
周辺視野を広げるダブルボールリフトトレーニングの方法と注意点
2017.02.04
ビジョントレーニングをやりたいと思っても、何からやったらいいかわからないという選手も多いかと思います。
そこで、今回は、スポーツビジョンの中でも基礎となる眼球運動(素早く正確に視線を動かす能力)を向上するための自宅で気軽にできる親指フォーカスビジョントレーニングを紹介していきます。
親指フォーカスビジョントレーニングは、眼球をしっかり動かし、眼の筋肉を鍛える基礎的なトレーニングです。
眼の筋肉には「 内眼筋 」と「 外眼筋 」がありますが、眼球の外側にある筋肉「 外眼筋 」が眼球運動を司っています。
外眼筋には、上直筋、下直筋、内直筋、外直筋の4つの直筋と上斜筋、下斜筋の2つの斜筋があり、6つの筋肉が協力して目をスムーズに動かしています。
ちなみに「眼のトレーニング」と聞くと「視力が良くなるのかな?」と思いがちですが、トレーニングを行なっても視力は回復することはありません。
9つのトレーニング方法をご紹介します。
ぜひ実践してみてください。
目安:20往復程度
ポイント:顔を固定したまま、眼だけを動かしてください。スピードは遅くてもいいので、親指の爪の形がはっきりと認識できるくらいしっかり見ることが大切です。
1.両腕をまっすぐ前に伸ばします。
2.肩幅くらいに広げ親指を立てます。
3.眼だけを動かし、右の親指と左の親指を1秒ずつ交互に見ます。
目安:10往復ずつ
ポイント:顔を固定したまま、眼だけを動かしてください。スピードは遅くてもいいので、親指の爪の形がはっきりと認識できるくらいしっかり見ることが大切です。
1.両腕をまっすぐ前に伸ばします。
2.肩幅くらいに広げ親指を立て内側へ向けます。
3.右手を目線の高さより上げ、左手を肩の高さよりも下げます。
4.眼だけを動かし、右の親指と左の親指を1秒ずつ交互に見ます。
5.10往復したら、今度は右手と左手の位置を入れ替えて同じ動作を行なってください。
目安:10往復ずつ
ポイント:顔を固定したまま、眼だけを動かしてください。スピードは遅くてもいいので、親指の爪の形がはっきりと認識できるくらいしっかり見ることが大切です。
1.両腕をまっすぐ前に伸ばします。
2.肩幅よりやや広めに間隔を空け、親指を立て内側へ向けます。
3.右手を目線の高さより上げ、左手を肩の高さよりも下げます。
4.眼だけを動かし、右の親指と左の親指を1秒ずつ交互に見ます。
5.10往復したら、今度は右手と左手の位置を入れ替えて同じ動作を行なってください。
目安:左右打席10往復ずつ
ポイント:投手が投げてくるボールの軌道を想定しているため投手寄りの腕は、投手のリリースポイントに合わせて伸ばしましょう。ボールが実際に来ることをイメージしながら眼だけをしっかり動かしてください。
1.打撃の構えを作ります。
2.投手寄りの腕(右打者の場合は左腕)を投手に向かってまっすぐ伸ばし、親指を立てます。
3.捕手寄りの腕は肘を曲げ、手を胸の前に置いて親指を立てます。
4.眼だけを動かし、投手寄りの親指→捕手寄りの親指→投手寄りの親指という順番で、1秒ずつ交互に見ます。
5.10往復したら、バランスを整えるために、左右の位置を入れ替えて同じ動作を行なってください。
目安:3往復
ポイント:全てが自然と視界に入っているため、なんとなく勘でやってしまいがちですが、それぞれの指の爪をはっきりと認識し、眼で追っていくことが大切です。
1.両腕をまっすぐ前に伸ばします。
2.指と指の間をしっかり開き「パー」を作ってください。
3.右の親指→左の親指→右の人差し指→左の人差し指という順番に眼を動かしていきます。
4.左の小指まで見たら、右の小指→左の薬指という順番で親指に向かって見ていきます。(3-4の流れを1往復とします)
目安:1往復ずつ
ポイント:全てが自然と視界に入っているため、なんとなく勘でやってしまいがちですが、それぞれの指の爪をはっきりと認識し、眼で追っていくことが大切です。
1.両腕をまっすぐ前に伸ばします。
2.肩幅よりやや広めに間隔を空け、指と指の間をしっかり開き「パー」を作ってください。
3.右手を目線の高さより上げ、左手を肩の高さよりも下げます。
4.右の親指→左の親指→右の人差し指→左の人差し指という順番に眼を動かしていきます。
5.左の小指まで見たら、右の小指→左の薬指という順番で親指に向かって見ていきます。(4-5の流れを1往復とします)
6.1往復したら、今度は右手と左手の位置を入れ替えて同じ動作を行なってください。
目安:20往復
ポイント:両手を広げ、眼を動かす範囲を広げます。ただ速く眼を動かせばいいわけではなくしっかりと親指の爪を見ることが大切です。
1.両腕を斜め前(通常の1.5倍程)に伸ばします。
2.親指を立てます。
3.眼だけを動かし、右の親指と左の親指を1秒ずつ交互に見ます。
4.慣れてきたらスピードアップしていきましょう。
目安:20往復
ポイント:眼を動かす範囲が広がったのでつい顔を動かしてしまいがちですが、眼だけを動かしていくことが大切です。顔が動く場合は両手の間隔を狭めましょう。
1.両腕をまっすぐ前に伸ばします。
2.親指を立て顔を動かさずに両指が見えるギリギリの位置まで、両手を真横に移動させます。
3.眼だけを動かし、右の親指と左の親指を1秒ずつ交互に見ます。
目安:3往復
ポイント:眼を動かす範囲が広がったのでつい顔を動かしてしまいがちですが、眼だけを動かしていくことが大切です。顔が動く場合は両手の間隔を狭めましょう。
1.両腕を斜め前(通常の1.5倍程)に伸ばします。
2.指と指の間をしっかり開き「パー」を作ってください。
3.右の親指→左の親指→右の人差し指→左の人差し指という順番に眼を動かしていきます。
4.左の小指まで見たら、右の小指→左の薬指という順番で親指に向かって見ていきます。(3-4の流れを1往復とします)
5.慣れてきたらスピードアップしていきましょう。
どのトレーニングにおいてもいえることですが、継続的に取り組まなければ期待する効果は得られません。
筋トレを1日やっても身体が大きくならないのと同様に、スポーツビジョンも継続することで少しずつ能力が上がっていきます。
1番効率の良いトレーニング期間は、週3回1日15分のペースで3ヶ月を目安にトレーニングを行ってみてください。
3ヶ月目以降は、最低でも週に1回はトレーニングを行い、トレーニング効果を維持するように取り組んでみてください。
※トレーニング効果には、個人差があり、何ヶ月までという明確な基準が設定できないのが難しいところです。そのため、期間や回数などは一つの目安として考えてください。
このビジョントレーニングは、直近の試合や公式戦で勝つためのトレーニングではありません。
しかしトレーニングを続けていくことで眼が速く動くようになり、「ボールがゆっくり見えるようになった。」「モノがはっきり見えるようになった。」と効果を実感できるようになってくるでしょう。
見ることに集中して「見る力」をつけて、パフォーマンスアップ向上を目指しましょう!
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伊藤 萌(Moe Ito)
1988年生まれ、東京都出身。主にスポーツビジョン研究及びPRを担当。
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