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ハングクリーンの筋トレ効果と正しいフォームに欠かせない5つの注意点

2017.07.10

ハングクリーンの筋トレ効果と正しいフォームに欠かせない5つの注意点

  • ウエイトトレーニング

ハングクリーンは、全身の筋肉を爆発的に、かつ有効的に使うトレーニングとしてとても重要な種目です。
今回は、【ハングクリーン】の正しい方法と注意点を紹介していきます。

これからトレーニングを行う選手だけでなく、筋トレの効果が出ないといった選手も、この機会にフォームを復習してみてください。

ハングクリーンとは?

ハングクリーンとは、膝上の高さから鎖骨の高さまで爆発的にバーベルを持ち上げる種目です。

ハングクリーンはどこの筋肉に効くの?効果は?

ズバリ全身です。
全身の筋肉を爆発的に発揮させ、全身の連動性や爆発的な筋のパワーを養います。

ハングクリーンを正しく行うための5つのポイントと注意点

動作はシンプルですが注意しなければならないポイントがいくつもあります。
注意点と合わせて説明していきます。
正しいフォームを知り、効果的なトレーニングを行いましょう。

1.膝とつま先の向きを同じ方に向け実施すること

膝とつま先の向きを同じ方に向けます。

注意点

膝の指す向きとつま先の指す方向がズレないように注意します。
このエラーは、力がバーに正しく伝わらず、効率的に動作がする出来なくなります。さらにこのエラーがおきると、膝の関節に大きな負担をかけ、怪我の原因になります。

2.骨盤はなるべく前傾を保ち上半身の脊柱が猫背にならないように実施すること

お尻を軽く後ろに突き出すように心がけ、骨盤は前傾、そして猫背にならないように胸を張り、骨盤から後頭部が一直線になるように意識しましょう。

注意点

以下の画像のように骨盤が後傾になり、猫背になっている状態では全身の筋力が発揮しずらく、本来負荷が一点にかかる事を防ぐ脊柱の彎曲が消失し、腰痛などの大きな原因になりうるので注意が必要です。

3.バーは重心に近い位置を通す

バーは動作中、地面に対して垂直に上下します。その際、バーは常に自分の重心により近い位置を通るように心がけましょう。

荷物を持つ際、自分の重心に近いところで持つように、日常動作でも無意識でこの理論は実行しています。
ハングクリーンも同じ!重いものを持つ際は自分の重心に近ければ近いほど扱いやすく、重い重量が挙がります。

注意点

以下の画像のように身体からバーが離れてしまうと重い重量は持てません。

4.肘の位置を高く保つ

肘を高く保ち、三角筋と肩の関節によって生まれる凹みにバーを載せます。
肘の位置が高く保つことで、肩に重量が載せられるようになり、同時に、怪我のリスクも抑えられます。

注意点

以下の画像のように肘の位置が低くなってしまうと、肩に載せる事が出来ずに手で支える事になってしまうので、重い重量は持てません。
そればかりか、重量が手首にかかるので怪我の原因になります。また、肩にのらないと、バーが自分の重心に対して前方にかかりやすくなります。
  その結果、動作中の姿勢不良(アライメント不良)の原因となり、パフォーマンスの低下、怪我の要因が増えます。

5.臀部(お尻)を後方に引く

臀部が後方に引くことで、膝がつま先よりも前に出ないでもバランスが取れます。
また、膝関節への負担を軽減させることができます。
以下の画像では、動作説明するために大げさに臀部を引いて腰の位置を下げていますが、重量が軽い場合にはここまで後方に引く必要はありません。

注意点

以下の画像のように臀部が後方に引けず、膝がつま先よりも前に出てしまうと、膝の関節に強いせん断力が発生し、膝の怪我の原因になります。

ハングクリーンの重量や回数、セット数、インターバルについて

ハングクリーンは基本的に全身の爆発力を養うトレーニングのひとつです。
そのため、正しいフォームを習得した後は、筋肥大を目的に行う種目と違い、4~6RM(4~6回で限界がくる重量)で行うことをオススメします。
この種目は爆発的に動作する事が大きな目的ですので、爆発的に発揮させなくても動作が出来てしまうようでは効果はあまり得られません。

インターバルについては、すべてのセットで爆発的な動作が出来れば良いので、あえて具体的な時間は明記しませんが、毎セット爆発的な筋の発揮が出来る様に疲労を残さないようにインターバルはしっかりと取っても問題ありません。

詳しくはこちら
目的ごとに違う!ウエイトトレーニングの重量や回数の設定方法まとめ

ウォーミングアップも大切

ハングクリーンに限った話ではありませんが、全ての種目でウエイトトレーニングは筋肉に大きな負荷を与えるのでいきなり重い重量で始めると、思わぬ怪我につながります。

まずは半分程度の重量で10回程行い、その筋肉に「今からウエイトトレーニングを始めますよ。」と教えてあげてください。
※高重量の場合は、身体と相談しながら徐々に重量を上げ段階的に行うのが理想です。

50m走でタイムを測る際も必ずウォーミングアップのジョギングから始めますよね?ウエイトトレーニングも同じです。

まとめ

まずは

①ウエイトを持たずに正しいフォームを習得する。
②正しいフォームで軽い重量で行う。
③フォームを崩さずに自分にあった重量で、決められた回数、セット数を行う。

この3ステップは、どの種目にも言えることですが、ハングクリーンは特に正しく行わなければ、肩、肘、手首、胸部など全身を通してケガのリスクを伴う種目です。

その上、他の種目よりも高重量を扱いますので、正しく行わないと効果が得られないばかりか、疲れだけが残る事も多いです。

大きな効果を得られるとても重要な種目なので、正しいフォームで適切な重量、回数、セット数、インターバルで行えば、選手として大きな武器を手に入れることができます。

ぜひチェレンジしてください!

この記事を書いた人
房枝魁人

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