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肩を強くしたい野球選手のための棘上筋トレーニングの方法と注意点

2016.12.15

肩を強くしたい野球選手のための棘上筋トレーニングの方法と注意点

  • 野球選手向けトレーニング

今回は、ローテーターカフの中でも投球でもっとも痛めやすい「棘上筋(きょくじょうきん)」のトレーニング方法をご紹介します。

■棘上筋とは?

棘上筋は、肩関節を安定させるために重要な肩のインナーマッスルと呼ばれる4つの筋肉(棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋)の一つです。

棘上筋の詳しい説明は下記リンクでご紹介しております。
野球で重要な肩のインナーマッスルの役割と4つのトレーニング

■棘上筋トレーニング法

トレーニングに必要なものは、チューブとタイマーです!

棘上筋トレーニング必要なもの
チューブは高級な物ではなくても、100円ショップ等で購入出来る物でOKです! タイマーはスマホやキッチンタイマーでOK! タイマーを利用することで、適切なスピードで行うことができるので必ず準備してください。

準備が整ったら実際にトレーニングを始めていきましょう!

棘上筋トレーニングの詳しい方法とポイントを写真でまとめました

まず、足を肩幅程度に開きます。 次に、チューブの端を投球側の手で持ち、チューブの長さを膝の位置に調整します。 画像のようにチューブをたるませ、長さを調整してください。 ※チューブは、メーカーによっても長さが異なりますが、2つ折りにした状態で行うとちょうど良い長さになる場合が多いです。

棘上筋トレーニングチューブの踏み方1

投球腕の反対の足でチューブのたるませた部分を踏みます。

棘上筋トレーニングチューブの踏み方2

チューブを持ったまま、身体を【真っ直ぐ】にして立ちます。

棘上筋トレーニング正しい姿勢

それではトレーニングスタート。 肘と手首を曲げないように30度まで腕を上げていきます。

★Point★3秒かけてゆっくり上げましょう!

棘上筋トレーニング肩30度

腕を動かす位置は真横ではなく、少し前方です!

棘上筋トレーニング正しい姿勢横向き

30度まで上げたら、画像の位置まで降ろします。

★Point★3秒かけてゆっくり降ろしましょう!

棘上筋トレーニング下げる位置

この動作を約30回繰り返していきます。

1回の動作(腕の上げ下げ)に6秒かかるので180秒(3分)にタイマーをセットして行えば、回数を数える必要がなくなります! 疲れてくると一回の動作が速くなる傾向があるので、タイマーを見ながら必ず実施してください。

トレーニングタイマー

頻度

週3回以上(できれば毎日)、1回3セット(セット間の休憩は1分間)行いましょう。

それでは動作の注意点を見ていきましょう!

【NG】悪いフォーム

肘が曲がっている。

棘上筋トレーニング悪いフォーム肘の曲がり

手首が曲がっている。

棘上筋トレーニング悪いフォーム手首が外側に曲がっている

棘上筋トレーニング悪いフォーム手首が内側に曲がっている

身体が傾いている。

※特に腕を上げる際、身体が傾きやすいので注意!

棘上筋トレーニング悪いフォーム身体が傾いている

身体の内側までチューブを降ろしている。

棘上筋トレーニング悪いフォーム腕の戻す位置

腕を動かす方向が真横。

棘上筋トレーニング悪いフォーム腕の伸ばす位置

腕を30度以上上げている。

※チューブが長い場合は上がりやすいため最初に長さをしっかり調整しましょう!

棘上筋トレーニング悪いフォーム腕上げすぎ

肩の後ろが熱くなる感覚やダルくなるような感覚があれば、しっかりとトレーニングができている証拠です。 あまり疲労がない場合はチューブの負荷が緩すぎたり、動きのスピードが速すぎる可能性があります。正しいフォームを意識して行いましょう!

まとめ

棘上筋は腕を上げる動作に関与する筋肉になるため、投球フォーム不良の原因にもなりますので、筋力低下を防ぐことが野球選手にとってとても重要です。またトレーニングを行うだけでなく定期的に筋力が低下していないかセルフチェックを行ったり、ドクターやトレーナーにチェックしてもらうことも大切です。

棘上筋トレーニングは、リハビリや投球障害予防の観点だけでなく、パフォーマンスアップのためにも必ず行いましょう!

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この記事を書いた人
大山翔平

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