HEALTHLAB SPORTS

肩を強くしたい野球選手のための棘下筋トレーニングの方法と注意点

2016.12.20

肩を強くしたい野球選手のための棘下筋トレーニングの方法と注意点

  • 野球選手向けトレーニング

今回は、ローテーターカフの中でも投球で棘上筋の次に痛めやすい「棘下筋(きょくかきん)」のトレーニング方法をご紹介します。

■棘下筋とは?

棘下筋は、肩関節を安定させるために重要な肩のインナーマッスルと呼ばれる4つの筋肉(棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋)の一つです。

棘下筋の詳しい説明は下記リンクでご紹介しております。
野球で重要な肩のインナーマッスルの役割と4つのトレーニング

■棘下筋トレーニング法

トレーニングに必要なものは、チューブとタイマーです!

棘下筋トレーニング必要なもの
チューブは高級な物ではなくても、100円ショップ等で購入出来る物でOKです!タイマーはスマホやキッチンタイマーでOKです!タイマーを利用して時間を意識して行うことができるので必ず準備してください。

トレーニングチューブを動かない柱などに通して肘と同じ高さに固定します。

棘下筋トレーニングチューブ固定

準備が整ったら実際にトレーニングを始めていきましょう!

棘下筋トレーニングの詳しい方法とポイントを写真でまとめました

チューブの端を持ち、肘を90度に曲げ、チューブが伸びていると感じるところまで離れ真っ直ぐ立ちます。

★Point★チューブが地面と水平になっていればOK!
斜めになっている場合は固定位置を調整しよう!

棘下筋トレーニングチューブ伸ばす

横から見るとこんな感じ。

棘下筋トレーニング肘90度

肘が身体から離れないように意識して、前腕(肘から手の部分)を外に開いていきます。

★Point★3秒かけてゆっくり開いていきます!

棘下筋トレーニングスタート位置

開く動作の際は手首は曲げたりせずに真っ直ぐ!

棘下筋トレーニング正しい姿勢7

開ける限界(目標90度)まで開きましょう。

棘下筋トレーニング90度開く

チューブが緩まないところまで戻します。

★Point★3秒かけてゆっくり戻していきます!

棘下筋トレーニング戻す姿勢

この動作を約30回繰り返していきます。

1回の動作に6秒かかるので180秒(3分)にタイマーをセットしましょう!

トレーニングタイマー

頻度

週3回以上(できれば毎日)、1回3セット(セット間の休憩1分間)行いましょう。

それでは動作の注意点を見ていきましょう!

【NG】悪いフォーム

身体ごと捻っている。

棘下筋トレーニング悪いフォーム身体が離れる

肘が曲がりすぎている。

棘下筋トレーニング悪い姿勢肘が曲がりすぎている

肘が伸びすぎていたり、チューブと手を結んだラインが斜めになっている。

棘下筋トレーニング悪い姿勢肘が伸びすぎ

手首が曲がっている。

棘下筋トレーニング悪い姿勢手首1

棘下筋トレーニング悪い姿勢手首2

戻した際にチューブが緩んでいる。

棘下筋トレーニング悪い姿勢チューブ緩みすぎ

肘が身体から離れている。

棘下筋トレーニング悪い姿勢肘離れすぎ

肩の後ろが熱くなる感覚やダルくなるような感覚があれば、しっかりとトレーニングができている証拠です。あまり疲労がない場合はチューブの負荷が緩すぎたり、動きのスピードが速すぎる可能性があります。正しいフォームを意識して行いましょう!

まとめ

棘下筋が筋力低下を起こしているからといって、必ずしも痛みなどの症状が出ているとは限りません。そのため気付かずに投球を続けている選手も多いです。特に大会シーズン中や投げ込みが多くなるに比例して筋力低下がみられます。症状が出る前からケアの1つとして、トレーニングを行うことで機能低下のリスクを最小限抑えることができます。

棘下筋トレーニングは、リハビリや障害予防の観点だけでなくパフォーマンスアップのためにも必ず行いましょう!

関連コラム

棘下筋以外の肩のインナーマッスル(腱板)トレーニング方法はこちら
肩を強くしたい野球選手のための棘上筋トレーニングの方法と注意点
肩を強くしたい野球選手のための肩甲下筋トレーニングの方法と注意点
肩を強くしたい野球選手のための小円筋トレーニングの方法と注意点

肩のインナーマッスル(ローテーターカフ)のセルフチェック方法はこちら
野球で肩が痛いときに絶対やるべき4つのセルフチェック

この記事を書いた人
大山翔平

この記事が役に立ったらいいね!してね